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- 院長インタビュー
01
骨粗しょう症の専門サイトを
立ち上げようと思われた経緯は?
骨粗しょう症は自覚症状が乏しい疾患です。昔は「背中が痛い」などの症状を自覚してからクリニックを受診し、骨粗しょう症が発見されるというケースが多かったのですが、そうした明らかな症状が出てからだと遅いと言えます。今では早期発見・早期治療が重要な疾患と位置づけられていて、将来的な骨折を予防することが重要となりますので、少しでも骨粗しょう症の早期発見・早期治療に繋がればという思いで専門サイトを立ち上げました。
02
骨粗しょう症の検査・治療の
コンセプトは?
病院に勤務していた時、骨粗しょう症により骨折されて大変な思いをされている方をたくさん見てきました。1人でもそういう方を減らしたいという思いで検査・治療に励んでいます。「いつの間にか骨折」なんて言葉もありますが、骨粗しょう症になると起立状態からつまずいただけでも、バランスを崩してベッドに尻もちをついただけでも骨折してしまうことがあります。骨粗しょう症では“最初の骨折”を未然に防ぐことが大事で、骨折の予防により将来的なADL(日常生活動作)の低下が防げます。骨粗しょう症の検査・治療は予防医療と言え、地域に根ざしたクリニックとして、そして整形外科医として、骨粗しょう症の早期発見・早期治療に力を入れて取り組んでいます。
03
皆様、どんなタイミングで検査を
受けられていますか?
現在、骨粗しょう症のリスクについて様々な場所で喧伝されていますので、高い意識を持って検査を受けられる方が増えたと感じています。昔は「骨折したので調べたら骨粗しょう症だった」というケース多かったのですが、そういう状況が変わりつつあるのは嬉しいことです。
ただ、いきなり受診して骨粗しょう症の専門的な検査をご希望になる方は少なくて、まずは自治体の簡易検査や、各所でイベント的に行われている骨密度検査を受けられて心配になられた方が、「一度クリニックでしっかり調べてもらおう」ということで受診されるケースが多いです。あるいは、お母様が骨粗しょう症で骨折されたので、心配になってご相談に来られるというケースもあります。
残念ながら、女性はある一定以上の年代になると、ほぼ全員骨量は減少してしまいます。いつからそれが起こるかには個人差はありますが、どなたもリスクを抱えているのです。なので、他人事・無関係と思わずに、一度クリニックで専門的な検査を受けていただきたいです。
Interview
骨密度が低下してしまうと
元に戻すことは難しいので
早期の治療で骨折しにくい骨密度を
維持することが大切です
04
骨粗しょう症になることでどんな
影響がありますか?
一番の影響は骨折、そして骨折によるADLの低下です。骨粗しょう症による骨折は1回で済まないことが多く、例えば右足の骨が折れた場合、かなりの確率で他の部位も骨折してしまいます。そうなるとフレイル(健康な状態から要介護状態へ移行する中間の段階)の問題も起こってきます。現在、骨密度が著しく低下してしまってから治療を開始しても、なかなか理想的なところまで増やすのは難しいです。だからこそ早期発見・早期治療が大事で、早い段階で治療を開始することで一定量の骨密度を維持することが可能になります。
05
早期発見・早期治療が重要なのは、
そうした理由からなのですね?
どんな疾患でも早期発見・早期治療は重要ですが、骨粗しょう症では特にそれが顕著です。そして、繰り返しになりますが骨粗しょう症では最初の骨折を防ぐことが大事で、1回骨折するとドミノ倒しのように連鎖してしまいます。1回骨折するということは、それだけ骨が脆くなっているということです。現在の骨粗しょう症の治療では、骨密度を大幅に高めることは難しく、それを維持することが中心になります。なので、骨折しやすくなる前に治療を開始して、骨密度を維持することが重要になるのです。
06
いつごろから骨粗しょう症の
検査を受ければいいですか?
おすすめする年代は40代の更年期に差し掛かる前、ホルモンバランスの変化が感じられるようになってきた時期です。それが定期的な骨粗しょう症の検査を開始する1つのタイミングになります。ただ、膠原病をお持ちの方や、過去に長期にわたってステロイド薬を使っていたことがある方、過度なダイエットを繰り返していた方などは、40代に入る前から骨が脆くなっていて、骨粗しょう症のリスクが高い場合がありますので、もう少し早めの検査がおすすめです。
Interview
世界標準のX線骨密度測定装置を導入
DEXA(デキサ)法による
腰椎・大腿骨への骨密度検査が
受けられます
07
骨粗しょう症の検査をお考えの
方へメッセージをお願いします
藤本整形外科循環器内科クリニックでは精密な骨粗しょう症の検査を行うために、世界標準のX線骨密度測定装置を導入しており、DEXA(デキサ)法による腰椎・大腿骨への骨密度検査が受けられます。骨粗しょう症の早期発見・早期治療のために、そして治療効果の判定、使用するお薬の選定のためにも、精密な検査は欠かせません。骨粗しょう症によって腰や太ももの骨を骨折し、寝たきり・要介護状態とならないためにも、今のうちから定期的に検査を受けて、骨折しにくい骨密度を維持するようにしてください。